神話の時代(2) 伊邪那岐命(イザナギノミコト)、伊邪那美命(イザナミノミコト)

 天之御中主神(アメノミナカヌシノカミ)を筆頭とする三柱の神々がお生まれになったころ、世界はまだはっきりしておらず、男女の区別もはっきりせず(=独神(ひとりがみ))、その姿を現すことができませんでした。

 その後世界がはっきりしてきて、男女が対になってお生まれになった(五組十柱の神々)の最後に、伊邪那岐命(イザナギノミコト:男)と伊邪那美命(イザナミノミコト:女)がお生まれになりました。

 2人は天之御中主神(アメノミナカヌシノカミ)から玉で飾った美しい鉾を頂き、天の浮橋にたってドロドロの下界をかき混ぜました。

 そうしてその鉾先の潮が滴り落ちて生まれたのがオノコロ島(じま)が誕生したのです。
(オノコロ島は現在の淡路島ともいわれているがはっきりしません)

 二人このように
淡道之穂之狭別島(あはぢのほのさわけのしま): 淡路島
伊予之二名島(いよのふたなのしま): 四国
隠伎之三子島(おきのみつごのしま): 隠岐島
筑紫島(つくしのしま): 九州
伊伎島(いきのしま): 壱岐島
津島(つしま): 対馬島
佐度島(さどのしま): 佐渡島
大倭豊秋津島(おほやまととよあきつしま): 本州
を作ります。

 その後イザナギはイザナミに尋ねます。
『君の体は、どのようにしてできたのだ』
イザナミは答えました。
『わたくしの体はよくできあがっておりますが、一か所だけ足りないところがあるの』
イザナギは答えます。
『私の体もよくできてうrのだが、あまっているところが一つある。どうだろう。わたしの体のあまったところと、あなたの体のたりないところを合わせて、新しい国を生もうとおもうのだが・・・』
こうして二人はさらに神々を生みますが、火の神を生んだ時の炎で伊邪那美命(イザナミノミコト)は死んでしまいます。

 愛するイザナミを追って伊邪那岐命(イザナギノミコト)は黄泉の国に行きますが、イザンミは既に黄泉の国の食べ物を食べてしまっています。イザナミは黄泉の国の王と話をするから待てといいますが、待ち切れずウジの沸いた醜いウザナミの姿を見てしまうのです。

 おこったイザナミはイザナギの後を追いますが、イザナギは千人がかりでなくては動かせない大岩で道をふさぐのです。

 イザナミは『愛する夫よ、ひどいことをするのね。それなら私はあたの国の人を一日千人ころしてやる』
といい、イザナギは『それなら私は一日に千五百人の子を産ませよう』と答えます。

 この時より人間は、生死を営むようになるのです。

なお、島根県 猪目洞窟(いのめどうくつ)は黄泉(よみ)の穴と言われています。

inome

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