さすがジェフリー・ラッシュというべき迫真の演技力です。
シャインの時もそうでしたが、
こうした特徴のある役柄をするほど彼の演技力は光るような気がします。
映画館で配られるチラシには
「結末を知ったらもう一度」・・・とあります。
要するに一度見ただけではよくわからないとも言えますが、
十分に理解するためにはパンフレットを購入することをおすすめします。
パンフレットの最後には
「WHAT A SUPRISE!」
※必ず映画ご鑑賞後にご覧下さい
とあり、なるほど~と思いました。
本当にこんなことできんのかよ!っていう思いを押し殺したら、
かなり面白い映画だったと思います。
ニューシネマパラダイスのジュゼッペ・トルナトーレ監督であることも、
人気に拍車をかけていると思うのですが、
個人的にはニューシネマパラダイスに軍配があがっています。
ただ、こうしたジャンルに果敢に挑戦する姿勢と、
映像の隅々まで見逃せない繊細な映像はさすがです。
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警告:以下ネタバレ
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この映画がハッピーエンドかそれともバッドエンドなのか・・・。
オートマタの完成に伴い、絵画ではなく真の心をもつようになるヴァージル。
これをハッピーエンドととらえることもできるでしょう。
しかし私はこの映画はバッドエンドの物語だと思っています。
ナイト&デイで彼女を待っても結局彼女は来ない。
そのため心を病んでしまって病院行き・・・。
オートマタは所詮人形だったのではないでしょうか。
この映画のすごいところは、
虚栄心のついよながらも一人の老人を、
ありとあらゆる登場人物がよってたかってだまくらかしていたところです。
にも拘わらず、
終始この映画は独特の世界観を壊さず、最後の最後までが一つの作品として楽しめるところでしょう。
「結末を知ったらもう一度」
もあながちウソではないと思います。