主人公アダム(ジョゼフ・ゴードン=レヴィット)が平凡なので共感をさそいます。
そして、彼を取り巻く人々が、少ないのですがまた平凡かつ実際にいそうなタイプなので、
とりわけドラマチックな感じがしないながらも何故か引き込まれていきます。
特に親友のカイル(セス・ローゲン)の悪態ブリが、彼との友情を感じさせます。
よくあるような、病気役だからダイエットしたとかは、アダムには微塵も感じられません。
この映画は、CGや特撮や無理な減量といったものではなくとも、
演技だけで人間関係を見事に表現していると思われるなかなかの名作です。
とりたてて深刻な映画でもありませんし、病気を主題としたものなのでお笑いばかりでもありませんが、
映画としてはブレのない素晴らしい作品でした。