島根県 猪目洞窟(いのめどうくつ)

古代の人々は、死者の世界を「黄泉(よみ)」と表現していました。
『出雲国風土記』には、
「夢にこの磯の窟(あな)の辺りに至れば、必ず死ぬ。故、俗人古(いにしえ)より今にいたるまで、
黄泉の坂、黄泉の穴となづくるなり」
と書かれ、
「夢の中でこの洞窟にいくのをみたならば、必ず死んでしまう。ここはむかしから黄泉の坂、黄泉の穴とよんでいる。」
と記されています。
 古代には、この洞窟は「あの世」につながるとしんじられていたようです。

という立て札があります。
島根県に行き、出雲大社を訪れる方は多いでしょうが、この猪目洞窟を訪れる方は1%もいないでしょう。

この巨大な陸の裂け目のような洞窟は、
古びた漁船が置いてあります。

少し奥に進むと、恐ろしく穴はせまくなっていきます。
小さな懐中電灯を持っていましたが、照らしてのぞくのが精いっぱいです。

奥に進むことは物理的には可能だと思われるのですが、
現実問題としては不可能でしょうし、
たとえ見えない存在を恐れない方でもやめるべきです。

とはいいながらも、
出雲大社を車で訪れたのであれば行ってみる価値はあります。

この神話の舞台でもある猪目洞窟を目の当たりにすることは、
古代の人々が自然に対して感じた思いを共感できる重要な場所であることは間違いありません。

inome

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