映画「硫黄島からの手紙」★☆☆☆☆(1)

見れなくもないが、相当な駄作と言わなくてはいけません。
映画館でみればもう少しよかったのかもしれませんが・・・。

まず音響が最悪です。
セリフが何を言っているのか分かりません。
正直字幕があれば楽なのにな~とおもいました。
その反面、砲弾等の音は巨大です・・・。
家ではみれたものじゃありません。

画像が最悪です。
雰囲気を出すために、彩度を落としているようなのですが、
彩度の反面映像はシャープです。
ようするに色が落ちていて目が疲れるだけです。

何故かやけにノリが軽いキャラおり、不愉快極まりない感じがします。
日本人が日本語を話しているわけですが、
東京育ちの方が関西弁をはなしているようなチグハグ感が終始つきまとい苦痛です。

このように、映画としては最低ランクと思われるのですが、
太平洋戦争という題材は非常に興味深いものです。

数値の上では圧倒的不利な状況を、精神論でカバーしようと国家が大いに狂った時代です。
日本史史上ここまで狂気に陥った時代はありません。
しかもこの時代は太平洋戦争終焉までのごくごくわずかな期間です。
その狂気を伝えることが目的だったんでしょうか?

「天皇バンザーイ!!」と叫んだり、自爆したり、味方を殺そうとしたり、
敵兵は惨殺したり・・・。
この映画を、何の予備知識もなく見れば、日本人はただのアホと写ることでしょうし、
実際多くの方がそうでしょう。
特に日本史などに興味のないほとんどの海外の人にはそう映るでしょう。

もしこの時代の日本国民の心情を伝えたかったのであれば、
あまりに浅いストーリーと言わざる終えません・・・。
なぜなら、こうした狂気の時代へ突入していったことへ対し、
何一つ予備知識も流れも示されていないからです。

硫黄島での数日間の狂気しか描かれていないからです。

唯一救われるのは、これが海外の方が監督だということでしょうか・・・。
過去をどう評価するかは別として、よいことであると思われます。

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